被災地がれき  171

サイゾー 1225()1829分配信

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121225-00000301-cyzoz-soci

がれき処理しない自治体に“巨額費用”が! 復興予算はやはり民主党「最大の無駄遣い」

 誰もが忙しい師走に、怒涛のように行われた総選挙。東日本大震災後、初の総選挙にもかかわらず、最大の争点となるべき復興問題は棚上げされ、消費増税やTPP(環太平洋連携協定)問題に注目が移った。「本来の争点はズルズルとすり替えられたね」と語るのはある大手紙の社会部デスク。

「肝心の『原発再稼働』は、YESNOかの二者択一で候補者を色分けするアイテムになってしまい、にわか仕立ての脱原発候補が乱立する始末だった。原発をなくした後のエネルギービジョンなどまともに議論されなかったね。こうしてさまざまな争点が乱れ飛ぶ陰で、重大な争点隠しが行われたと指摘されている。それは、復興予算の流用問題だよ」

 なるほど、野田佳彦首相(当時)は選挙公示直前の11月下旬、全閣僚を集めた会合で、201112年度の復興予算35事業、168億円相当の凍結を発表した。例えば、国土交通省所管の官庁施設の防災機能強化(49億円)や農林水産省の農業用水施設の耐震化(15億円)など。被災地とは直接関係がなく、流用と疑われそうな凍結事業をピックアップしているが、これは自ら手がけた復興策の不手際が選挙戦であぶり出されないようにするためのパフォーマンスにすぎなかった。復興問題に詳しいジャーナリストが語る。

「この2年度分の復興予算総額は約17兆円と膨大で、凍結分は氷山の一角といわれるからね。今回凍結しても、仮に政権が存続すれば、来年度に凍結解除しちゃえば済む話だし。しかも、実は政府がひた隠しにした別の流用問題があったんだ」

 ここにきて取り沙汰されているのは、がれきの広域処理をめぐる復興予算の流用で、総額は凍結額の数倍に上るとみられている。震災によって発生したがれきは岩手395万トン、宮城1200万トン、福島207万トン。福島のがれきは県内で処分するが、岩手・宮城両県は自前で処理できない分を被災地以外の自治体に受け入れてもらうことにした。この広域処理が疑惑の舞台だった。

「被災地からがれきを持ち出せば放射性物質の拡散につながるというので、各地で反対運動が繰り広げられた。結局、今年3月時点で受け入れ先は東京都と山形県だけ。20143月末のがれき処理終了を目標に置いた野田政権は焦りまくりで、そこでなんと、『受け入れる余力があれば、実際には受け入れるかどうかは別にして、まずは巨額な予算を渡す』という決定をしたんだ」(同)

 野田氏は34日に日本テレビの番組『バンキシャ!』に出演し、「これまでは被災地への支援だったが、これからは受け入れてくれる自治体を支援しなければならない」と切り出し、がれきの広域処理のために処分場を拡げたり新設するときには財政支援を行うと宣言した格好だ。


■細野豪志は京都にがれき処理で利益誘導!?


 それを逆手に取ったのは、神奈川県だった。実際には、まだがれきは受け入れないのに、がれき処理費をちゃっかりともらい受けたというのだ。地元の新聞記者が解説する。

「神奈川県の黒岩祐治知事といえば、いち早く受け入れを表明し、積極派首長でつくる『みんなの力でがれき処理プロジェクト』の発起人でした。横浜、川崎、相模原の3政令市で焼却し、横須賀市の県営処分場で最終処分すると宣言したのですが、『事前の説明がない』と住民は知事のパフォーマンスに激怒。困った黒岩さんは細野豪志環境相(当時)に、がれき処理費を全額国で面倒見てくれたら地元住民は納得すると助け舟を求め、細野さんもOKを出しているんです。結局、神奈川県は根回しに失敗し、焼却処分の受け入れは断念してしまうのですが、処理費だけは受け取っているのです。金額はまだ不明ですが、億単位と思われます」

 これでは、予算をもらい受ける自治体側のたかりではないか。いや、自治体を責めるのは的を射ていない。実際は受け入れてもいないのにがれき処理費をもらい受けた自治体には、細野氏の出身地、京都の自治体も含まれていたからだ。

「彼は京都大学出身でもあり、京都にはなじみがある。関係自治体に彼自ら働き掛けて、受け入れに手を挙げてと頼み込んだようだ。ここでも結果的にはがれきを受け入れず、処理費だけをもらっている。これじゃ、地元への利益誘導といわれても致し方ない」(前出・ジャーナリスト)

 一説には、こうした「がれきを受け入れたいと手を挙げたものの、結局は受け入れ見送り」となった自治体は10以上に上り、総額で数百億円規模の処理費のバラまきが決定したといわれている(金額などの詳細について調査中)。それもこれも、見境のない政府のごり押し精神のたまものだろう。実際、政府は3月の震災1周年を機に、遅々として進まない事態を打開しようといきなり張り切りだし、惜しげもなく広域処理キャンペーンを繰り広げていた。

3月に入ると、広告代理店をつけて、テレビコマーシャルや街頭ビジョンを使ったPRを大々的に展開しています。ナレーションには、宮城県女川町出身の中村雅俊さんを起用。山のようにうず高く積み上げられたがれきの様子を映し出し、被災地だけでは処理が追いつかないと訴えたんです。渋谷、新宿、有楽町の街頭ビジョンで3月に限って集中的に映像を放映。民放テレビの特別番組でもコマーシャルを流しています。東京だけにとどまりません。札幌、名古屋、大阪、福岡の地下鉄や私鉄でも、中づり広告を出しました。広告費は2億円に上っています」(環境省クラブ記者)

 こうしてみてくると、肝心要のがれき処理費の一部は被災地に直接投じられず、広域処理の機運を作り出すためのアドバルーンに使われていることがわかる。これこそ、本来の目的から逸脱した「流用」と言わずしてなんと言おう。ただ、この問題の根っこには、もっと深刻な闇が隠されている。宮城の地元記者が語る。

「広域処理の根拠になっていたがれきの総量が、水増しされていたんです。被災県の中で最も多いがれきを抱えた宮城県は、当初、総量を約1820万トンと推定していましたが、その方法といえば、衛星画像を使って津波の浸水地域を推測し、大ざっぱにがれき量をはじき出したいいかげんなものでした」

 震災から1年が過ぎた今年5月、仮置き場への搬入が進んだため再調査したところ、400万トンを超えるがれき量が水増しされていたことが発覚。その理由を宮城県は「解体に至ると見込んだ家屋群は補修して住めるようになり、一方、海に流出して回収できなくなったがれきも多かった」と説明したが、後の祭りだろう。ずさんな臆測をもとに、がれき処理事業はすでに昨年、発注済みなのだ。

 総額2000億円ともいわれるこの被災地のがれき処理事業こそ、空前の復興予算流用の原点なのだ。先に取り上げた広域処理の流用は、その副産物といえる。この深い闇を放置しておいていいわけがない。

(文/編集部)


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